みっちです。
2015年9月に中野のポレポレに友人のたかちゃんと「ルンタ」を初めて観に行きました。時空を超え、3年越しの今、たかちゃんとみっちは「ルンタ」に再会します。その、たかちゃんが池谷薫監督作品「ルンタ」都城上映会によせて感想文を綴ってくれたので皆さんにご紹介したいと思います。
3年前の私とルンタ
私が初めてこの映画を観たのは3年前でした。
再びこの映画を観る機会に恵まれ、もう一度鑑賞すると3年前の記憶と身に染みた部分に変化があり私自身が時を経て視点が変わったことに気が付きました。
3年前、私は中国による言語政策の弾圧に胸が痛みました。
チベット語が奪われたらチベットの歴史と文化がなくなってしまう…と思ったからです。
今の私とルンタ
そして今回深く考えさせられたことは“自由を求める魂と怒りについて”でした。
彼らは自らの内から湧き上がる“自由”を取り戻す為に誰も傷つけないデモなどを行っていましたが、中国政府に見つかると拷問によって精神的にも肉体的にも苦しみを伴う体験をさせられました。
しかし彼らはその怒りを「愛と慈悲と利他の心」で相手を悪く言うでもなく、自分自身の崇高な魂に昇華させて静かに対抗します。
それは焼身という方法ですが私は彼らが最後まで自らの意志で選択し生き抜いたその生き方を尊敬しています。
虹の視点
歴史を見るときには虹の視点というのがあるそうです。
水滴をいくら集めても虹にはならないように、歴史上の事実や事件をたくさん集めてもそれは歴史にはならない。
その事実や事件の中から適切な角度と距離をとって眺めるとその国民の目にだけ七色に輝いて見えてくるものだそうです。
この映画を観終った時、私の目にも大きなきれいな虹が見えました。
チベットに生きる人々の想い、生き方、文化、歴史背景の粒たちが集まって自由と平和への祈りが大きな虹となり、
その中を駆ける馬(ルンタ)が勇ましく走っている姿を思うと涙があふれてきます。
自分との対話ができる映画
この映画を観るたびに自分の中の真実とは何か、対話ができると思います。
何度見ても様々な角度で深く自分と繋がれる、そんな映画にはなかなか出会えません。
どの言葉も映像もきっとご覧になった皆様の中で虹を作ると思います。
ルンタが何のためらいもなく自由に駆ける姿を一人でも多くの人と一緒に思い描けたら幸いです。
日本語教師 園田貴子
ドキュメンタリー映画「ルンタ」都城上映会
2018年6月9日(土曜日)
都城市ウエルネス交流プラザ
都城市蔵原町11-25
詳細は、以下のリンクをご覧ください。
http://healing.matariki.jp/lung-ta-movie-miyakonojyo/
【問合せ・申込み】
「ルンタ」都城上映実行委員会事務局 江藤美智子
電話:
090-3071-0995
メール:
info★matariki.jp(★を@に変えてください)
■関連記事■
ドキュメンタリー映画「ルンタ」都城上映会のお知らせ